子供達の未来に対する責務


米国の国立科学アカ​​デミーでは、3・11の6年前に、低線量放射線でも癌を起こすという700ページに及ぶ研究報告書を公開した結果、米国では、新しく原発を建造せず、然も原発廃止の方向に舵を切ったはずです。

先日、それに関しての文章を見つけましたので、一部を訳して掲載します。

私たち大人は、未来ある子供たちに、どう責任を採らなければならないのか?

この記事の後半では、福島の子供たちの訴えを、そして福島の子の今年(2013年)の実態の記事を掲載します。

                      ★

All Levels of Radiation Confirmed to Cause Cancer.
放射線のすべてのレベルで、がんを引き起こすことを確認。

FOR IMMEDIATE RELEASE June 30, 2005

Washington, DC July 30, 2005 The National Academies of Science released an over 700-page report yesterday on the risks from ionizing radiation.

ワシントンD.C. 2005年7月30日 米国国立科学アカ​​デミーは、電離放射線からのリスクについて、昨日700ページ以上の報告書を発表した。
 

The BEIR VII or seventh Biological Effects of Ionizing Radiation report on "Health Risks from Exposure to Low Levels of Ionizing Radiation" reconfirmed the previous knowledge that there is no safe level of exposure to radiation―that even very low doses can cause cancer.

 
BEIR VIIや 「電離放射線の低レベル被爆による健康リスク」の7番目の予備知識の中での生物学的影響電離放射線レポートでは、非常に低線量でさえ、がんを引き起こす可能性があり、放射線被爆のない安全なレベルが存在しないことを再確認する。


Risks from low dose radiation are equal or greater than previously thought.
 
低線量放射線のリスクは以前考えられてことと同等か、それよりも大きい。
 

The committee reviewed some additional ways that radiation causes damage to cells.
 
委員会は、放射線が細胞に損傷を引き起こすいくつかの行状を再調査した。

Among the reports conclusions are:
 
レポートの中での結論は以下のとおりです。

 
There is no safe level or threshold of ionizing radiation exposure.
 
電離放射線被曝の安全なレベル、或いはしきい値はありません。

Even exposure to background radiation causes some cancers.
 
遠くの放射線にさらされても、いくつかの癌を引き起こす。


Additional exposures cause additional risks.
 
更に放射線にさらされると、更なるリスクを引き起こす。


Radiation causes other health effects such as heart disease and stroke, and further study is needed to predict the doses that result in these non-cancer health effects.


放射線は心臓病や脳卒中などの他の健康への影響が発生し、さらに詳細検討では、これら癌の無い健康体への影響を及ぼす被曝量を予報するために必要です。


It is possible that children born to parents that have been exposed to radiation could be affected by those exposures.

それは放射線にさらされている両親の元に生まれた子供たちが、それらの被爆によって影響を受ける可能性があります。

 
(参考)私のブログ記事
被爆二世でも甲状腺がんになる』 2012.08.08
昭和20年(1945)広島原爆で被爆した両親から、その4年後に生まれた彼女は、子供の時に甲状腺がんや他のがんで手術。そして今・・・・・


The "bystander effect" is an additional, newly recognized method by which radiation injures cells that were not directly hit but are in the vicinity of those that were.

"傍観者効果とは"、放射線が細胞に直接ヒットしていなくても放射線近くにあることにより、細胞を傷つけるという、追加された新しく承認された方法(効果)です。


"Genomic instability" can be caused by exposure to low doses of radiation and according to the report "might contribute significantly to radiation cancer risk."

"ゲノム不安定性は、"低線量の放射線での被爆が原因で発生し、レポートによると、 "放射線のがんリスクの大きな原因となる可能性があります。

注)ゲノム 遺伝子群も含む染色体


These new mechanisms for radiation damage were not included in the risk estimates reported by the BEIR VII report, but were recommended for further study.

放射線損傷の新しいメカニズムは、BEIR VII報告書により報告リスク推定値に含まれていなかったが、さらなる研究のために推奨された。

(以下省略)

                                                 ★

次は、改めての2011年、2012年の福島の子供たちの訴えです。
但し、昨今は、色々な圧力により、子供たちの声は遮られているようです。

                                                 ☆

(ユーチューブ)
このユーチューブや記事は、2011年8月のものです。

「安心して暮らしたい」福島の子どもが政府に訴え


アップロード日: 2011/08/19
福島の小中学生4人が上京し、原発事故の影響で辛い生活を強いられている自分たちの思­いを綴った手紙約40通を、内閣府原子力災害対策本部と文部科学省の担当者に手渡し、­「どうしてこんな思いをしなくてはいけないのか」と訴えた。


                                                 ★

『福島の子どもたちからの手紙』

ほうしゃのうっていつなくなるの?

2012年02月 朝日新聞出版社


イメージ 4

「僕達はどうなりますか? いくつまで生きられますか? 福島県に住めますか?」

                                                 ☆

イメージ 2


「わたしは、ふつうの子供が産めますか?
何さいまで生きられますか?」(←この文は全面的に削除された)

                                                 ☆

同様に、別の小学校5年の女の子が 「ふつうの子供を産みたいです」 と書いた文も削除された。

イメージ 5

注)原本には、「平和な国にもどってほしいです。」という文と、「長生きしたいです」との文の間に、「ふつうの子供を産みたいです」の文があった。


                                                 ☆


イメージ 1


えらい人へ

わたしの町はいつになったらきれいになるんですか 
すんでいてもだいじょうぶなのですか 
がんにならないのですか

わたしのまわりの草はいつとってくれるんですか。
手あらいとうがいマスクだけでいいのですか
早くそとであそべるようにしてください。

                                                 ☆

イメージ 3


                                                 ☆

(この本のカスタマーレビューの一部抜粋)

私は福島から母子で避難しています。
原発のせいであんなに練習していた卒業式はできなくなりました。

沢山勉強してがんばって受験をして進学すべきだった学校には行けなくなりました。子供は父親と会えない寂しさと沢山のおもちゃに囲まれた物を捨てて新天地でがんばっています。

親を心配させまいと絶対口には出しませんが、きっとこれからの将来のこと、自分の体のこと、残してきた友達のことできっと小さな胸がいっぱいだと思います。

うちの子だけじゃなかったんだと、改めて福島に生まれ育った子供達に申し訳なく思いました。

福島が子供が安心して生活できる環境にするために、子供たちのために大人は声を上げていかなければと、私には福島の子供たちのために何ができるだろうとこの本を読んで改めて思いました。大人がしっかりしなくては。



                                                 ★

福島の子の2012年の実態
私のブログ記事
『政府とマスメディアが伝えない福島の実態』 2012.06.28


                                                 ★

福島の子の2013年の実態


講師:石川県能美市 吉田小児科クリニック院長 吉田 均 医師   
 2013.07.19

「小児科医からのメッセージ ~放射能と子ども・いのち・みらい~」


この講演会に参加したひとりの女性の発言が衝撃的だった。

その発言者は昨年度まで福島県いわき市で小学校の教員をしており、震災以降「子どもたちに体調の変化がすごくあった」と言うのだ。

たとえばそれは以下のような趣旨の発言である……。

「子どもが鼻血を出すのは、震災前まではタラ~というものが、震災後はドバ~という感じになり、同じ子が何度も流すようになった」

「毎年3回の身体測定があり、昨年度は体重が増えていない、身長が1センチも、1ミリも伸びない子もいたかな



                                                 ★

 
セシウム検査で判明した子どもの体内被曝に深刻度(週刊朝日
 
週刊朝日  2013年10月4日号

常総生活協同組合茨城県守谷市)が、松戸、柏、つくば、取手など千葉、茨城の15市町に住む0歳から18歳までの子どもを対象に実施した尿検査の結果である。

「初めの10人を終えたとき、すでに9人からセシウム134か137を検出していました。予備検査を含めた最高値は1リットル当たり1.683ベクレル。

参考までに調べた大人は2.5ベクレルという高い数値でした。いまも検査は継続中ですが、すでに測定を終えた85人中、約7割に相当する58人の尿から1ベクレル以下のセシウムが出ています」(常総生協の横関純一さん)(中略)

子どもたちが食べ物から常時セシウムを摂取していることが明らかになりました
 
例えば8歳の子どもの尿に1ベクレル含まれていると、1日に同じだけ取り込んでいると言われます。内部被曝しきい値はないので、長い目で健康チェックをしていく必要があります」(中略)

「昨年11月に静岡県伊東市在住の10歳の男児、一昨年9月には岩手県一関市在住の4歳の女児の尿からセシウムが出ました。

この女児の場合、4.64ベクレルという高い数字が出たため食べ物を調べたところ、祖母の畑で採れた野菜を気にせずに食ベていたのです。試しに測ってみたら、干しシイタケから1キロ当たり1810ベクレルが検出されました」(中略)

体内にセシウムを取り込むと、どういう影響が出るのか。内部被曝に詳しい琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬氏が解説する。

セシウムは体のあらゆる臓器に蓄積し、子どもの甲状腺も例外ではありません。体内で発する放射線は細胞組織のつながりを分断し、体の機能不全を起こします。

震災後、福島や関東地方の子どもたちに鼻血や下血などが見られたり甲状腺がんが増えているのも、内部被曝が原因です。

怖いのは、切断された遺伝子同士が元に戻ろうとして、間違ったつながり方をしてしまう『遺伝子組み換え』で、これが集積するとがんになる可能性があります」

 矢ケ崎氏は、尿中に含まれるセシウム137がガンマ線だけ勘定して1ベクレルだとすれば、ベータ線も考慮すると体内に大人でおよそ240ベクレルのセシウムが存在し、それに加えてストロンチウム90もセシウムの半分程度あるとみる

 体に入ったセシウムは大人約80日、子ども約40日の半減期で排出されるが、食物摂取で体内被曝し、放射線を発する状態が続くことが危険だと言う。

 常総生協が昨年度、食品1788品目を調査した資料がここにある。
結果を見ると、280品目からセシウムが検出されていた。

米74%、きのこ63%、お茶50%、それに3割近い一般食品にもセシウムが含まれていたのだ
 

(コメント欄より一部抜粋)
測定を終えた85人中、約7割に相当する58人の尿から1ベクレル以下のセシウムが出ています」(常総生協の横関純一さん)

おしっこは1日に7~8回。
事故から 2年×365日
一回の検査で1ベクレル排出。

ということはだ 8×2×365日=5840ベクレルの体内摂取
その2割は体内や血液に残り内部被曝ということだ
体のなかで 放射線がからだをいじめて いる。

                      ★

福島の子供たちのみならず、政府の『食べて応援』の掛け声により、全国の心優しい大人ほど、そして、その子ほど、低線量被爆をしています。

私たちには、そしてあなたにも、子供たちが、更にその子供たちが産み育てる未来の子供達が、健やかに成長出来る環境を守る責務がありませんか?