農村での金色夜叉とトロッコ


ANA787さんのブログ記事によると、三越劇場で『金色夜叉』を観劇したとのこと。

私、「金色夜叉(こんじきやしゃ 尾崎紅葉著)」で思い出しましたね。
                              :\(*^▽^*)/
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 歌 『金色夜叉』 ユーチューブ 

私の就学前の直根村(ひたねむら)での幼少時代、(当時の町村名:秋田県由利郡直根村、現在は由利本荘市鳥海町鳥海山の北麓)のことです。

1950年~1951年のことですから、もう六十数年前ですね。

戦後の昭和20年代の農村の娯楽と言えば、小学校体育館での無料の白黒映画と、わらび座の公演、猿倉人形芝居、それに村の若衆の田舎芝居でしたね。

村の若衆が演じたもので今でも鮮明に覚えているのが『金色夜叉』。これ、確か二度観ました。

場所はお馴染みの熱海の月夜の海岸。
惚れた貫一と別れてお嫁に行こうとするお宮を貫一がなじる。

「お宮!金に目が眩(くら)んだのか!」
「貫一さぁ~~ん!」

「お宮!そんなにすがりついたら、人絹のズボンが切れるじゃないか!」

「人絹のズボン」とは原作に無いアドリブ。
「人絹」とは当時の人造繊維(スフ)。

弱くて直ぐに裂けました。

学生帽・学生服・高下駄・黒マント姿の貫一にお宮が蹴られても猶もすがる。

と、お宮がすがる貫一のズボンは、腰元からビリッと切れてふんどしがはみ出す。

ここで観客は腹を抱えて大笑い!

  ☆

直根(ひたね)村での、もう一つの定番演目は、『笹子(じねご)仁左衛門』でした。

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三船美佳さんのルーツ
村の青年劇団の演目

尚、直根(ひたね)村で過ごした二年間の思い出
『五歳二回目の初恋』
一つ年上の優子さんは公立病院の看護部長になっていました。

『可愛い女の子の気を引く方法』
私の履歴書・009
小1での授業態度の悪い理由
次男先生の結婚相手

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更に、直根村(ひたねむら)でのことで思い出したこと。

就学前(6歳 1951年)の休日のことです。
単に顔見知りだけの小学生に山に遊びに行こうと誘われました。

親に言ったら許してくれるはずはありません。
でも、親に内緒で中学生を頭に6人ほどで山に入ったのです。

と、山の中腹にトロッコが停まっています。

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(注)
(↓短文ですから直ぐに読み終わります)
映画『トロッコ』予告編


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私たちは、ワーと言いながらそのトロッコに飛び乗りました。
すると、何と、ガキ大将が縦棒のブレーキレバーを動かしたのです。

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ロッコはそろりと発進し、やがて下り坂を猪突猛進し始めたのです。ガキ大将がブレーキレバーを巧みに操ります。

龍之介の描く周囲の景色を堪能することや、山の香りを嗅ぐなどという悠長な状況ではなかったですね。

カーブでは弾き飛ばされまいと必死で床にしがみつきます。
キー、キー、という車輪と鉄のブレーキの摩擦音が山々に響きこだまします。

平地まできてスピードが落ちて、ここで初めて走っているトロッコで立ちあがりました。龍之介の言うとおり、気分爽快でした。

やがてトロッコは自然停止すると、全員再度深山に向かいました。
今度は前の二倍もある距離を登りました

前と同じように、山の斜面の途中でトロッコが停まっています。
今回も同じく皆が飛び乗り、いざ出発!
二度目ですから馴れたものです。

ヤツホ~~~
皆、走るトロッコの上で奇声。

でも、この二度目の時はヒヤヒヤしたものです。
こんなに山々にブレーキ音を響かせたら、そのうち木材を切り出す赤銅色のいかつい大人が駆けつけて、叱られるどころか、ぶん殴られるのじゃないかって。

私のこの時の記憶はここまで。
恐らく三度目には乗らなく、一人で帰ったと思います。

日か四日後の夜でしょうか。
案の定、木こりのおじさんが我家の玄関で、とんでもない悪ガキがいると興奮して話していました。一緒にトロッコに乗った誰かが○さんとこの子と言ったのでしょう。

母は、先日の日曜日の兄二人は用事で山に行けるはずはない旨、応答していました。私だとはつゆにも思わなかったのです。

後、芥川龍之介の『トロッコ』を読んだのは、中学一年生の頃でしょうか。読みながらニヤニヤ笑っていた記憶があります。

あの時のガキ大将は、しっかりと父親から叱られただろうなって。恐らく、ゲンコツで殴られて頭にコブが少なくても十個は出来ただろうって。

芥川龍之介とは違い、非文学的な私でした。

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更に、非文学的な私の以前のブログ記事
下記『金色夜叉の熱海の夜の出来事 熱海社員旅行

No.143[《宴会後のチン事》 熱海社員旅行①
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/57583482.html 
^^^嫌われ者の課長は、飲んだら要注意。

No.144《社員旅行は危険がいっぱい!》熱海社員旅行②
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/57643910.html
^^^黒色の太いマジックインキは、皮膚に弧を描くためにある。

No.145《これこそが珍事でした》熱海社員旅行③
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/57660338.html 
^^^チンジとの遭遇は、驚愕の後、笑って腹痛の伴うもの。

No.146《熱海の夜は危険がいっぱい!》熱海社員旅行④
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/57679020.html
^^^ピンクのなまこ&ポコリンコ。マジックでクルリと輪を描く。

No.147《喜劇とは悲劇な者がいてこそ成り立つ》熱海社員旅行⑤
http://blogs.yahoo.co.jp/minaseyori/57757843.html 
^^^一度とぼけたら、とぼけ通すことによりそれが真となる。

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またまたヒンシュクをかう記事でした・・・・・ ・゜・(ノД`)・゜・



注)トロッコのブレーキの写真借用先
『西沢渓谷森林軌道「三塩軌道」の痕跡』