≪美しい国≫を更に理解しましょう

坊ちゃま政権が経済政策運営の指針を発表。皆さん、これ知っていますか?

正式名称【経済財政改革の基本方針2007】≪「美しい国」へのシナリオ≫
今年6月19日閣議決定

この骨太方針について、経営コンサルタント大前研一氏が手厳しい論評をしています。
お坊ちゃまの言う『美しい国』とはどんなものか、さすが大前氏!鋭い!


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≪2007指針の第一点が『労働生産率の伸び率を五年間で1.5倍に増やす』と宣言≫

お題目は、耳に心地良いですね。
これ、私、小学生でも分かる算数の問題にしてみましたよ。

問題1) 毎日、三人で、お好み焼きを600個作っています。
さて、毎日、一人当たり、何個作っていますか。

問題2)それまでと違って、一人当たり、作る量を1.5倍にしましたら、
一人当たり、毎日、何個作れますか。

問題3)一人当たりの作る量を1.5倍にしてお好み焼き600個を作る場合、何人で作れますか。
又、不要な人は、何人ですか。


上記の小学校低学年の問題を解けないお坊ちゃまの為にわざわざ解答を書きます。 

問題1)600÷3=200個 問題2)200×1.5=300個 問題3)600÷300=二人で作れて、不要は一人

つまり、『労働生産率の伸び率を五年間で1.5倍に増やす』と言う事は、三人の内、一人が首になることなのですね。

日本の就業人口を8,000万人とすれば、少なくてもその三割の2,400万人が解雇されると言う事なの。



今時、これだけの人数を新たに雇用できるものがあるでしょうかね。
どう欲目に計算しても、少なくても800万人の雇用を新たに生まなければならないのです。

工場などの生産部門は、どんどん海外にシフトしていますよね。

若い人が不足と言われていますが、不足しているのはIT技術者とかの要員・管理職の分野であり、『経済財政改革の基本方針2007』で対象としている産業全体の現象ではないのです。

尚、輸出などで活躍している産業に従事しているのは、就業人口の10%に過ぎないのです。
では、どこで働いて、誰が給料をくれるの???働く場所は社会保険庁ですか???



≪2007指針の第二点が『工賃倍増・最低賃金制度の充実』≫

工場やコンピューターソフトは、中国やベトナム・インドの方の賃金が遙かに安いから、日本企業は、海外に出て行ったり海外に依頼したりしているのですね。

結果、日本国内の賃金を倍にしたら、ほとんどの仕事が海外に流れてしまいますよね。
そして、益々、日本国内では仕事が無くなり、失業者であふれる事になってしまう。

トホホ!!!



≪2007指針の第三点が『雇用については増やす』とだけ書いて、その対策・方法については触れていない≫

職を失った人に与える仕事が無いのに、どうして雇用を増やせるのでしょうかね。
お祈りしたり、お経を読んだりしたら、増えるのでしょうかね? 神様!仏様! ???


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(花の名 岡虎ノ尾)

☆大前さんの結論
「これは支離滅裂。役人が個々のアイデアを思いつきで勝手に作ったもの。頭の相当低い人が作ったアイデア一覧表」 (注)頭の悪い人とは言っていないですよ。


☆私の雑感
この思いつきアイデア一覧表を、賢い皆さんの集まりである経済財政諮問会議を経由して、先月の19日閣議決定し公示したのですからね。参りましたね。

生産伸び率を1.5倍にするなら、先ず、国会議員と公務員の数を三割減らしてお手本を見せる事が先決。

ハニカミ王子(石川遼君、東京・杉並学院高1年15歳・ゴルフ)の小学校六年の時に書いた作文の方が、遙かに素晴らしい。



さて、さて、皆さぁ~ん!
坊ちゃんの言う「美しい国・ジャポン」の姿が、これで、一層、鮮明になったでしょうかね??




(参考)

経営コンサルタント大前研一氏の企業も人も日本から逃げ出す「骨太方針」
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/89/

【経済財政改革の基本方針2007】≪「美しい国」へのシナリオ≫
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizai/kakugi/070619kettei.pdf#search='経済財政改革の基本方針2007'