詩「私のさよなら」

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 ー JR福知山線脱線事故で、突然亡くなられた皆様に代わって ー  05.06.15


 
    詩「私のさよなら」
                        

       この世で生まれて 幾年月


       つらい時が あればこそ


       楽しい日々が ありました


       あの日 あの時 あの瞬間


       やさしいあなたよ ありがとう


            この世をあとにし いくにちか


            蓮の川は もうかなた


            お花畑は 春霞


            わたしは舞うのよ 蝶になり


            やさしいあなたを しのぶのよ


      この世と別れの 定めの日


     天の迎えし車に乗り


     どんどん上がるの雲の上


     あゝ あなたがかすんでいく


     やさしいあなたが 見えなくなる


           この世にいつか いつの日か


           わたし帰るわ 還ります


           生まれ変わるの 小鳥になり


           やがてあなたのそばに寄り


           やさしいあなたに いだかれるの


                        作  水無瀬 より


  【 詩 「私のさよなら」について 】



この詩は、一言も言い残す事が出来ず、突然、亡くなられた故人の為に書きました。彼等にとって、最も心残りは、最も悔しいのは、この世を去るとしても、最後の言葉を、一言さえも言えなかった事、だと思います。


 人の明日の存在は不分明。故に、何等かのものを書いておきたいと思っていましたが、今日、突然、五分で書けました。小学校以来、詩を書いた事がないのに。


 この詩を書けましたのは、この六月十二日か十三日の夢で、このイメージが、スライドのように映し出されたからです。


恐らく、4月のJR福知山線の事故で亡くなられた誰かが、私に書かせたのでしょう。
それとも五月の仙台の交通事故で、亡くなられた女子高校生の中の一人でしょうか。


 残念なのは、JRの事故の場合、四十九日が、六月十二日でしたから、亡くなられた方達は、この詩を知らずに、天の使いと共に天空の彼方に舞い上がったものと思われます。


 でも、私に託した方は、初盆には還って来ますから、それまでに、何等かの形で、この詩を彼等に読めるように、広めておきたいものと思っています。送り火までに読んでくれることを、ひたすら祈りて。


 最後に、

 詩の中での「やさしいあなた」とは、亡くなった方の父母・夫婦・兄弟・子供・恋人・友人・知人を問いません。

 この詩を読み、「あなたと思えるあなたが、やさしいあなた」なのです。  

 「あの日・あの時・あの瞬間」とは、やさしいあなたが、「そうと思えるあの日」であり、「あの時」であり、「あの瞬間」なのです。                       

                         05.06.15 水無瀬 より


       ☆       ☆       ☆



(追記1)この詩「私のさよなら」は、以下のFMラジオ局6局で放送・朗読されました。

05年6月23日長野・FM佐久平 6月26日神戸・FMわいわい 仙台・FMいずみ 7月3日京都・FM京都三条ラジオカフェ 札幌・FMアップル 8月3日京都・FM845

(追記2)この詩「私のさよなら」を、05年8月お盆前に、JR西日本の職員の手で福知山線事故で亡くなられた女性のご遺族にお届け致しました。但し、お届けできましたのは、女性47名全員のご遺族ではないそうです。

(追記3)この詩「私のさよなら」の曲を創りました。全くに素人ですが、或る日、これも突然最初の音譜がイメージとして浮かびました。そこで作曲ソフト「究曲」を購入し三ヶ月ががりで何とかできました。

これがその曲です。

http://www.geocities.jp/ogenkidesukaiwai/sayonara0808song.mid.html

    

  
 《この詩とこの曲で、どなた様か歌って下さいませんか。
       ご連絡をお待ち申しております。07.03.27付記》

       ☆       ☆       ☆


(追記4)05年7月28日の朝、丑三つ時、夢で起こされました。

夢の中のシナリオは、次のように展開。



電車の車両が三両、ホームに停まっていました。

私は一両目か二両目の前に立っていました。

ドアは車両の二番目。

皆が乗り込みましたが、私は乗車したかどうかは不明。


それから場面が変わりました。

見ると、電車が脱線し、横転しています。


何故か、先頭車両は見えない!

この横転している車両は一両目?二両目?

中から声らしきものが聞こえてきます。

人の名前のようだ。「カ」のような「キ」のような。


私の知人の名を呼んでみました。

「神田さんか?菊池さんか?」と問うも、そうではないらしい。

良く聞き取れない。


割れた電車の大き目のガラスに、青い空が映っています。

傍に白っぽいタバコの箱。 
 
その中の一本が、割れたガラスの破片の上に垂直に立っています。


     ★   ☆   ★   ☆   ★


再度、画面が変わりました。

私は、女性の部屋に入る。マンションのワンルーム

ドアを開けると、ベットの上には、女性が寝ている。ベットは木製ではない。

白い肌だ。 だが、顔・頭・髪は、薄暗くなっていて見えない。


     ★   ☆   ★   ☆   ★


ここで目が覚めました。

時計を見ると午前二時丁度。

起きてタバコ一服。

夢は何の意味か不明。ぼんやり。

「まさか!??  彼女はもしかして?? ひょっとして??」

そんな筈はない。とまた一服。

直ぐに眠れそうもないので、うろちょろ。


      ★   ☆   ★   ☆   ★


はっと気が付きました。


六月に突然書けた詩、「私のさよなら」。

その後、夢に五線譜が出てくる。

詩に 曲を付けなさいと言う事らしい。

音楽は、からっきし駄目な私。無論音譜も読めず。

数日後、夢の中に、五線譜に最初のオタマジャクシが五個出てくる。



それから、詩の最初の一行目と四行目の音譜がようやく出来たのが数日前。

これだけで一ヶ月弱もかかりました。

そして昨日27日、仕事は放置して、二行目と三行目を、あれやこれやとやり直し、何とか一曲として出来ました。

音階が変だが、先ずは、これで歌えるのだ。曲になっています。

未完ながらの完成?の段階?


そうか、このお礼に、彼女は現れたのか。またまたタバコ一服。

まてよ!もしも、彼女が私に詩を書かせた本人だとしたら、四十九日が過ぎても未だこの世にいる事になる。


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やはり、JR事故で死亡したのが、無念なのですね。

悔しいのですね。

この世を、このままでは去りたくない。

彼女のお名前は? 

呼んだ名前の一部には、か行の文字が入っているかも。

待てよ!それとも、「おかあさん」?と言ったのかも。


タバコを吸う人かもしれない。

タバコの箱は全体的に白っぽかったが、中程が緑色。   
   
メンソール? 

あゝ、銘柄さえ分かれば! 

然し、そうとも言えない。


他の意味での何らかのヒントかも。

特に「割れたガラスの上にタバコ一本」は、横転した車両の中に問いかけた直後の事だから、その人の名前を暗示するものかもしれない。


     ★   ☆   ★   ☆   ★


それから僕は、茫然としたまま。どの位の時間が経ったのだろう。
時計を見たら、午前四時を回っていました。
ふと我に返り、メールをクリック。


ラジオFM845局の星野さんからメールが来ている。一ヶ月振り。
そのメールを開けると、あの詩「私のさよなら」を八月三日に朗読放送するとの内容です。

偶然なの?


今日は終日、あの日に亡くなった女性47人の全員のお名前・年齢等の調べで一日が終わろうとしています。あの詩を、あの人のご遺族の方に、届けなければならない。      05.07.28


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(追記5)お盆を過ぎて暫く経ってから、ご遺族の中のお一人の方からメールが来ました。

「母かもしれない」とのこと。

私の夢で見たワンルームマンションとは、病院の個室だといいます。
あの事故で病院に運ばれて個室のベットで亡くなられた女性は二人だとのことです。

私は、何をしたらいいのであろうか。答えを見出せないまゝ、今日に至る。